「水」課題への取り組みポリシー

水資源・水環境の保全・再生は世界的な環境課題です。
大成建設は、「TAISEI Green Target 2050」の中で、水資源・水環境の課題に取り組み、水資源の効果的かつ効率的な利用による使用量削減を推進してします。
「安全が確保される社会」の実現を目指す中では、汚染土壌・汚染地下水を浄化する技術の開発と工事施工への取り組みを行っています。また、国内外の作業所において工事排水の適切な管理を作業所の重点管理事項として、地域の水環境の保全に努めています。
「循環型社会」の実現を目指す中では、水資源の有効活用やリサイクル水の活用を推進しています。
「自然共生社会」の実現を目指す中では、水辺の生態系の保全・再生技術の開発と工事への適用に取り組んでいます。
人がいきいきとする環境のために欠かすことのできない水資源・水環境の保全・再生に、事業を通じて取り組んでまいります。

TAISEI Green Target 2050

TAISEI Green Target 2050

大成建設の「水」課題へのアプローチ

「水」課題へのアプローチ

地域水循環保全

工事排水の適切な管理
(環境事故ゼロ)

環境リスク低減

・汚染土壌
・汚染地下水の浄化技術
・水関連の先進技術開発
・水関連プロジェクトの実績

水害復旧等への貢献

災害復旧への迅速な対応

「水」課題へのアプローチ

水辺の生態系の保全・再生

技術開発と工事への適用

水資源の有効利用と使用量削減

全社員の節水の取り組み
再生水・中水・雨水の積極的利用

水ストレス地域での事業活動

「Aqueduct Water Risk
Atlas」等により事業活動地域の
水リスクを把握し適切に管理

Ⅰ. 工事排水の適切な管理

大成建設では「ISO14001」の認証を取得し、海外を含む全ての作業所・オフィス(約700か所)において構築したEMS(環境マネジメントシステム)の中で、当社で定める「支店・作業所の環境重点管理書」「環境法規制等チェックシート」によって工事排水の管理を徹底しています。
また本部長や支店幹部による種々の現場パトロール、社内基準に基づいて教育を受けた環境パトロール者などによる環境面に特化したパトロールを実施し、各作業所の取り組みの評価と改善指導を行っています。

工事排水の適切な管理
  • 1.工事計画時に、「環境法規制等チェックシート」を活用し、排水先や地方条例等で定められた排水基準や関係法令を確認する。
  • 2.作業所やその周辺の環境特性及び工事計画地に適用される排水基準を踏まえた排水方法と管理計画を立案する。
  • 3.必要に応じて、行政協議・地元協議を行った後、工事着工する。
  • 4.作業所は、管理計画に基づいて工事排水のpH等の水質管理を行う。
    (計測頻度は作業所ごとに異なる)
  • 5.定期・不定期に「環境パトロール」を実施し、フォローアップを行う。

建設事業における建設現場での生産活動の大部分は専門工事業者によって実施されているため、工事排水の処理・管理を含む作業所の環境管理には専門工事業者との協働が必要不可欠です。大成建設では、工事に従事する一次の専門工事業者約7,000社と協働して、作業所の環境管理と環境事故ゼロに取り組んでいます。万が一、専門工事業者による工事排水の管理に不備があった場合や環境事故が発生した場合は、速やかに大成建設に報告することを徹底しており、この義務が守られないときには取引の停止を含む措置を行う場合があります。

Ⅱ. 水資源の有効利用

  • 1.大成建設では、全社員が参画する一連の環境負荷低減活動を「TSA|TAISEI Sustainable Action」と称し取り組みを進めています。
    TSA
    2011年に環境負荷低減に向けた7つの基本的な取り組みである「CO2ゼロアクション」を全建設工事作業所で開始しました。取り組みの1つとして「雨水・湧水の有効利用」を掲げており、現在も継続中です。
    2018年に環境負荷低減に向けた具体的な取り組みを一覧に示した「TSAアクションリスト」を作成しました。リストには「工事用水を循環利用・再利用する(雨水や湧水の場内利用を含む)」が含まれています。使用済み工事用水を利用目的に即した浄化を行うことで再利用することや、雨水や湧水を場内の散水・工事車両のタイヤ洗浄等に利用することを促しています。TSAアクションリストは毎年見直しを行い、新しい施策を追加するなど更新しています。
    2020年から作業所の環境負荷低減活動の効果を点数で評価する「TSAポイントシステム」を導入しました。TSAアクションリストから効果の高い取り組みを選定しポイント化したもので、「工事用水の循環利用」「水質測定結果の見える化」「希少動植物の保全」などの項目を含んでいます。取り組み状況に応じてポイントを付与し可視化することによりTSA活動の一層の活性化を図っています。
  • 2.作業所では、水資源の有効利用と上水使用量削減のために水の再利用等に取り組んでいます。
    ●リサイクル水の利用
    • 泥水シールドトンネル工事や土壌汚染対策工事では、掘削土砂の搬送及び切羽安定や、土壌洗浄法による浄化に多量の水を使用しており、使用量を抑制するために泥水(土砂搬送水や洗浄水)を濁水処理したリサイクル水を利用しています。
    • 工事排水を浄化した処理水や、雨水や湧水を場内の散水・工事車両のタイヤ洗浄等に利用することを促進しています。
  • 3.作業所の仮設事務所や本支店のオフィスでは、「節水型トイレの設置」「節水型水栓の設置」を推進しています。
  • 4.当社技術センター「人と空間のラボ(ZEB実証棟)」は、竣工当初から屋上に設置した太陽光発電パネルに降った雨を雨水利用槽に貯め、1階と2階のトイレの洗浄水に利用しています。
    人と空間のラボ
    大成建設技術センター「人と空間のラボ(ZEB実証棟)」
  • 5.サプライチェーンに対しては、サプライチェーン全体で順守すべき環境・人権・コンプライアンス等の指針「大成建設グループサステナブル調達ガイドライン」を定め、全ての専門工事業者や建設資材納入業者にガイドラインの順守を求めています。当社と全てのサプライヤーとが協働して、水資源の保全[水使用量の削減や効率的な使用、産業廃棄物、有害化学物質、汚染物質の排出削減と適正管理、環境関連法令の遵守による環境事故の防止]に取り組んでいます。
  • 6.大成建設は、健全な水循環の維持または回復を目的とした取り組みの促進等を推進する官民連携プロジェクトである環境省の「ウォータープロジェクト」*1に参加し、水リスクに関する取り組みについての他社との情報共有を通じて当社における取り組みの推進を検討しています。
    また、国連機関・国際機関や各国のNGO等と連携して水問題の解決に取り組むNPO法人「日本水フォーラム(JWF)」の趣旨に賛同し、会員として参加しています。
    ウォータープロジェクト
    JWFが事務局となっている「打ち水大作戦」に複数のオフィス・作業所で参加しています
    • *1ウォータープロジェクトは、2014年に環境省により「水循環基本法」に基づき発足した官民連携の機会の場を創出するプロジェクトです
  • 7.大成建設の総取水量・排水量

    (単位:千m3

      2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
    取水量 1,691 1,436 1,414 1,412 2,266
    排水量 4,701 4,483 4,288 6,625 9,677
    • 毎年、工事施工場所が変わるため、前年との比較は有意ではありません

Ⅲ. 汚染土壌・汚染地下水浄化技術

大成建設では1990年代から土壌・地下水汚染浄化技術の開発を進め、1,500件を超える土壌・地下水の調査及び1,550件を超える土壌・地下水の浄化工事を実施しています。

マルチバリア工法
マルチバリア工法

地下水流向の下流側に透水性のある地中連壁を構築し、揮発性有機化合物や重金属などによる汚染地下水を浄化して敷地外への汚染物質の流出を抑制する技術です。

  • メンテナンスフリーな原位置地下水対策が可能です。
  • 汚染地下水の拡散を確実に防止できます。
  • 多様な複合汚染地下水に対応できる透過性地下水浄化壁工法です。
注水バイオスパージング
注水バイオスパージング

地下水中に空気と一緒に浄化菌を活性化する栄養塩を含む溶液を供給してベンゼンやシアン化合物等を浄化する技術です。

  • 空気と栄養塩が同時に地中に広がるため均一な浄化が可能です。
  • 従来の微生物分解工法に比べ、短期間に浄化が可能です。
  • 高濃度の汚染から低濃度の汚染まで工法を変えることなく浄化が可能です。
泥水式シールド工事における泥水の循環利用技術(自然由来砒素を含む場合)
泥水の循環利用技術

泥水式シールド工事で使用する泥水は、濁水処理プラントで処理を行い脱水工程から出る絞り水は循環利用しています。砒素などの汚染物質が含まれる場合は汚染を取り除くことが可能です。脱水した汚泥(二次処理土)も砒素が取り除かれているため再利用が可能です。

  • 水も土も資源循環が可能です。
  • 砒素が吸着した鉄粉の再生技術により、鉄粉を繰り返し使用できるため、材料費の低減・低環境負荷を実現できます。
  • 砒素除去設備はコンパクトであり、既存の泥水処理施設に容易に設置可能です。
硝酸性窒素による地下水汚染の防止技術
地下水汚染の防止技術

硝酸性窒素で汚染された地下水の流路に微生物の脱窒反応を促す有機物を⻑期的に放出する浄化材(徐放性有機物)を混合した浄化壁を構築し、硝酸性窒素を無害な窒素ガスに変換する浄化技術です。浄化壁は水源地などを守る鉛直浄化壁と、施肥量の多い畑地の下部に設置して帯水層への硝酸性窒素の負荷量を減らす水平浄化壁の2種類の浄化壁を開発しています。

  • 地上部の利用を妨げずに、数⼗年間、地下水中の硝酸性窒素を浄化します。
  • 揚水等の処理を行う必要がなく、メンテナンスフリーで浄化が行えます。
  • 微生物の脱窒作用を利用する浄化技術であるため、安全性が⾼く、⼆次汚染が生じません。

大成建設の話題の環境関連技術や
環境ソリューション実例集

Ⅳ. 水関連プロジェクトの実績

雨水排水の水質改善

芝浦水再生センター雨天時貯留池その3工事
芝浦水再生センター雨天時貯留池その3工事

港区の全部、千代田区、中央区、新宿区、渋谷区の大部分、文京区、豊島区、品川区、目黒区、世田谷区の一部から流集する汚水を処理し、東京湾に放流する施設です。本工事は、流集してくる初期雨水を貯留し、放流先の水質改善を図るための合流式下水道改善施設である雨天時貯留池を築造したものです。

水使用量の削減

品川シーズンテラス

共同開発者・東京都下水道局との協働

品川シーズンテラス

東京都下水道局が所有する芝浦水再生センター敷地内で、地下に下水道施設を整備し、その上部に業務・商業系ビルを建設する、前例のない開発⼿法によって「環境配慮型オフィスビル」を実現した、東京都、共同で事業を推進しているNTT都市開発(株)、大成建設(株)、みずほ信託銀行(株)、東京都市開発(株)による官⺠連携プロジェクトです。
厨房排水を浄化した処理水、トイレの⼿洗い等を浄化処理した再生水、都下水道局から購⼊し引き込んでいる再生水、雨水をトイレの洗浄用水や植栽への潅水など様々な用途で活用しております。

御茶ノ水ソラシティ
御茶ノ水ソラシティ

⼤成建設(株)、安田不動産(株)、⼤成有楽不動産(株)の3社が出資する特定目的会社が事業主体となり、協働して開発を進めてきたプロジェクトです。
水の有効活用として、地下鉄千代田線新御茶ノ水駅から地下鉄湧出水及び敷地降雨水・屋根降雨水を受け⼊れて、ろ過後の水を水冷チラーの冷却水として利用、合わせて外構植栽の⾃動灌水やトイレ洗浄水にも利用しています。

土壌・地下水汚染対策

豊洲新市場土壌汚染対策工事(7街区)
豊洲新市場土壌汚染対策工事

都市ガス⼯場の操業に由来する、特定有害物質(ベンゼン、シアン化合物、砒素、鉛、水銀、六価クロム及びカドミウム)による汚染⼟壌及び汚染地下水を処理する⼯事です。
汚染⼟壌は、仮設⼟壌プラント(別⼯事)へ搬出し、処理済み⼟を搬⼊、埋戻を行い、また汚染地下水は注水バイオスパージング⼯法を活用して揚水・注水⽅式で浄化処理を行いました。⼟壌汚染対策⾯積は約13万m2です。

水害復旧

利根川水系鬼怒川における堤防決壊による災害応急対策

2015年9月に関東地方を襲った集中豪雨の影響で、9月10日に鬼怒川の堤防が約200mにわたり決壊し、決壊箇所周辺では氾濫流により多くの家屋が流出するなどの被害が出ました。当社は、決壊した堤防の応急復旧工事を24時間体制で行い、決壊から1週間後には根固めブロック設置及び仮堤防の盛土を完成させ、2週間後の9月24日には補強の二重締切工事までを含めた応急復旧工事を無事完了させました。
本工事は国土交通省関東地方整備局との災害時協定に基づいた、災害応急対策工事です。

逢初川水系応急対策工事(熱海土石流災害の復旧工事)

熱海市において、2021年7月3日発生した土石流により被害を受けた逢初川の緊急復旧として除石工、工事用道路、仮堰堤工を施工するものです。既設堰堤除石のために、ヘリによる土砂搬出をしながら、右岸拡幅進入路及び工事用道路を造成し陸上からも土砂搬出します。合わせて下流域の住民及び応急復旧作業の2次災害防止を念頭に、ネットロール土嚢及び仮設ブロック堰堤を築造するところまでが2021年度の施工で、2022年度は本設堰堤の新設が主な工種となります。

共同研究開発

「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発/産業用物質生産システムの実証/生物メタネーションとバイオ燃料製造を可能とする新排水処理プロセスの開発」に関する共同研究開発

国立大学法人埼玉大学、学校法人中部大学、公益財団法人かずさDNA研究所と当社で共同研究開発契約を結び、NEDOからの委託事業(生物メタネーションとバイオ燃料製造を可能とする新排水処理プロセスの開発)を実施しています。

Ⅴ. 水ストレス地域での事業活動

国内外の作業所についてWorld Resource Institute(世界資源研究所)の「Aqueduct Water Risk Atlas*2」を用いて、事業活動(土木・建築工事)地域での水リスクを把握し、水ストレスの高い地域での事業活動について適切に管理しています。

(1)国内での事業活動

「Aqueduct Water Risk Atlas」で日本国内の約650の作業所及び本支店のオフィスの所在地を確認したところ、水ストレス*3が「④高い」以上の地域に所在する作業所・オフィスはありませんでした。

(2)海外での事業活動

「Aqueduct Water Risk Atlas」で海外の主要作業所の所在地を確認したところ、水ストレス*3が「高い」「極めて高い」地域に所在する作業所が2カ所ありました。
当該2カ所の作業所を含め、全ての作業所において適切な水管理を行っています。

  • *2Aqueduct Water Risk Atlas:水量、水質、規制・レピュテーションの3カテゴリー13指標を5段階で評価する、水リスクの分析ツール。
  • *3水ストレス:水資源のひっ迫具合を示す指標で、年間取水量を年間流水量で割ることにより求められる。

アジア地域

アジア地域地図

中東・アフリカ地域

中東・アフリカ地域

出典:https://www.wri.org/initiatives/aqueduct
数字は、別表リストの国番号

番号 国・地域 作業所数 水リスク
1 台湾 台北・台中 他 7 ①低い
2 フィリピン マニラ 他 6 ②低~中
3 ベトナム ハノイ 他 6 ①低い
ベトナム ホーチミン 他 3 ②低~中
4 インドネシア ジャカルタ 1 ①低い
インドネシア 西ジャワ州 2 ③中~高
5 シンガポール 2 ①低い
6 タイ ラヨーン県 他 4 ③中~高
7 ミャンマー ヤンゴン 1 ①低い
8 ラオス ビエンチャン 1 ①低い
9 スリランカ コロンボ 1 ②低~中
10 カタール ドーハ 1 ⑤極めて高い
11 エジプト アレクサンドリア 1 ④高い
海外作業所所在地の水リスク 作業所数 割合
⑤極めて高い 1 3%
④高い 1 3%
③中~高 6 17%
②低~中 10 28%
①低い 18 50%
作業所所在地の水リスク

Ⅵ. 先進技術開発

浸水リスク評価システム「T-Flood®Analyzer」

建物周辺が氾濫浸水した際に、建物内への浸水状況をシミュレーションする技術です。建物内の各室への浸水経路、浸水量、浸水時間などの解析結果は任意の位置で可視化できます。そのため、建物内各室への流入経路や浸水深さを一目で把握できます。
また、浸水時における各室から地上出口までの最短避難経路や所要時間を算出することができます。設計図書や現地調査に基づいた情報のみを有する建物でも本システムを適用することが可能です。この場合、浸水解析に必要なエリア情報(各部屋の配置、部屋や廊下の扉、窓の幅など)をCAD化することで、入力データの作成時間を短縮します。
BIMデータを有する建物では、入力データを自動作成できるため、より迅速な解析が可能となります。また解析結果を任意の視点で3次元表示できるため、関係者間で浸水状況や浸水リスク情報の共有を容易にできる等、合意形成ツールとして有効です。

浸水リスク評価システム
脱炭素に寄与するエネルギー生産型の下水処理技術

嫌気処理と膜分離技術を組み合わせた新しい下水処理技術であるMBR(Membrane Bio Reactor)を開発し、本技術の性能を下水処理場に設置した試験装置を用いて確認中です。本技術は従来技術である活性汚泥法と比較してエネルギー使用量を小さくできるだけでなく、温室効果ガスであるメタンを発電に利用できるため、下水処理における省エネルギーの推進に役立つことが期待されています。

海藻移植技術

播種・株植え作業が不要で簡易な海草移植工法です。移植元となる天然海草場へのダメージが従来方法に比べて少なく、海草の自然発芽力を利用することにより、従来方法より簡易な作業で海草移植ができます。アマモ移植では、移植作業は、天然のアマモ場にヤシ繊維性のマットを設置し、マット上にアマモの種子が自然落下・発芽することによりアマモをマットに定着させ、このマットを移植先に移設することで完了します。海域実験により天然アマモと同等に繁殖・生育することが実証されました。また、移植基盤として厚みのあるヤシ繊維マットを用いることにより、地下茎により繁殖する海草の移植にも活用できます。マットの上部や内部に地下茎が伸長することにより海草がマットに定着すること現地実験により実証しています。

アマモ移植工法
アマモの移植工法(概念図)
サンゴ移植技術

サンゴの産卵を利用して増殖させる技術です。放卵され卵からかえったサンゴの幼生を着床具に付着させ、着床具の上で成長させた後に器具ごと移植する、有性生殖によるサンゴの移植工法です。従来のセラミックス製着床具より安価なコンクリート製着床具を開発しました。サンゴ幼生の浮遊シミュレーションや生育地選定モデルにより、移植適地を選定します。

サンゴ移植工法
水辺コンシェルジュ

建設⼯事に際し、水辺に生息する希少動植物の保全を目的とした代償地の創出など、希少動植物の保全計画の迅速な検討・⽴案を可能とするツールです。
タブレット端末上に保全計画策定に必要な情報をビジュアルでわかりやすく提⽰することにより、関係者とのスムーズな合意形成及び情報共有を図るとともに、適切な代償候補地の選定など保全計画の⽴案を早期に実施することが可能になります。

  • 希少動植物の名称から保全計画策定に必要な情報をビジュアルにわかりやすく提⽰します。
  • 代償地として水辺を創出する候補地を適切に選定します。
  • 従来より早期かつ短期間での保全計画の⽴案を可能にします。
水辺コンシェルジュ
環境DNA分析技術を用いて希少両生類の水中生息状況を把握

水や土などに含まれる生物由来(生物の破片、排泄物等)のDNA分析技術(環境DNA分析技術)を用いて、建設現場周辺の保全対象地域に生息する希少両生類(サンショウウオ類)の継続的な生息調査を行いました。この分析技術を活用することで、従来の目視調査では困難であった産卵期以降の水中での生息状況を把握することが可能となりました。これにより、建設工事中の生息状況をより長期間モニタリングすることが可能となり、より確実な保全対策を実施することができます。

その他
  • 中期経営計画(2021-2023)では環境関連投資として600億円を予定しています。このうち2021年度の水関連の研究開発費は約1億円です。
  • 本支店や建設工事作業所が水害を含む災害に被災した場合でも事業を継続するために、BCP(事業継続計画)を策定し、毎年訓練を行っています。BCPの内容は実際に発生した災害や社会情勢を反映させるため、適宜見直しを行っており、備品・システムの整備や備蓄品の購入などに年間約1億円の経費を支出しています。

サステナビリティ

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