情報・知的財産権の管理
方針・基本的な考え方
建設業は、施工にあたり発注者や協力会社(専門工事業者)等多くのステークホルダーとの情報共有が必然であることから、大成建設グループでは、グループ行動指針に『情報・知的財産権の管理』を掲げ、情報セキュリティに関する様々な施策を実施しており、「個人情報の保護に関する方針」や「ソーシャルメディアの利用に関する行動基準」を制定するほか、当社グループの「知的財産に関する方針」を制定し、知的財産の創造・保護・活用、知的財産に関するリスク軽減、ブランドの戦略的活用などの知的財産戦略を着実に実践しています。
また、「コンプライアンスの徹底 グループガバナンス体制の再構築」をマテリアリティ(取り組むべき重要課題)として特定し、当社グループの中期経営計画(2021-2023)の主要施策に掲げ、大成建設グループを対象にした「重大な情報セキュリティ事故件数 0件」をKPI目標として定めています。
マテリアリティから社会へのインパクトを抽出し、マテリアリティに沿って課題を明確にし、取り組みを進めることで事業活動を通じた社会課題の解決・価値創造を目指しています。
目標
KPIs
イニシアチブ
日本シーサート協議会
産業横断サイバーセキュリティ検討会
情報セキュリティ専門部会((一社)日本建設業連合会)
体制・システム
知的財産戦略
大成建設は、「知的財産に関する方針」を制定し、知的財産戦略を着実に実践しています。知的財産を重視した経営を推進し、特許権のほか、著作権や施⼯・業務上のノウハウなど知的財産全般について、戦略的な管理・活用を実⾏し、管理については、特許を管理するデータベースの整備や、保有特許検索システムを構築し、業務効率の向上を図っています。
また、企業経営に重大な影響を与える権利の侵害や被侵害、技術流出等の知的財産リスクを、予防、軽減するために、あらゆるビジネスプロセスにおいてリスクマネジメントを徹底しており、「知的財産情報取扱規程」を制定し機密管理を徹底するとともに、技術部門や事業部門に対し、他社の特許情報を周知するなど、第三者の知的財産権を侵害するリスクの低減対策をとっています。
更に、知的財産に関する制度設備や情報交換等をグループ全体で実施し、グループ全体としての知的財産力の向上を図るほか、競争力の強化と企業価値の向上を目的に、社員に当⽅針を周知徹底し、知的財産を戦略的に活用するための研修を実施しています。2020年度は、グループ会社、⼤成建設の本社技術部門、⽀店現業部門に向けた知的財産講座や全役職員を対象としたeラーニングを行い、出願権利活用、侵害に係る⼀連の啓発活動を実施しました。
情報の適正な管理と情報漏えい防止対策
大成建設では、最低限守るべきルールを冊⼦にまとめ、すべての役職員、及び協力会社に対する教育・指導を実施しており、2016年度からは海外の営業所や作業所の情報セキュリティ環境の強化を推進するほか、テレワーク(在宅勤務)に伴う情報漏洩リスク対策の強化に努めています。
また、企業経営に重大な影響を与える権利の侵害や被侵害、技術流出等の知的財産リスクを、予防、軽減するために、あらゆるビジネスプロセスにおいて、リスクマネジメントを徹底しています。
深刻化しているサイバー攻撃のリスク対応については、社内に「Taisei-SIRT(Security Incident Response Team)」を構築し、2013年3月に加盟した日本シーサート協議会を通して外部機関と連携し、サイバー攻撃に関する最新情報を収集し、サイバー攻撃を未然に防ぐための予防対策に努めています。